第6回青葉乃会@銕仙会能楽研修所
水道橋から表参道へ、急げ!!
(正直な話、もう少し余韻に浸ってボーっとしていたい気持ちもチラリ)
<第1部> 仕舞 隅田川 観世 銕之丞 花筐クセ 山本 順之 能 自然居士 シテ(自然居士) 柴田 稔 子方(女児) 柴田 理沙 ワキ(人商人) 工藤 和哉 ワキツレ(人商人) 則久 英志 アイ(雲居士門前の者) 茂山 千之丞 大鼓 原岡 一之 小鼓 大倉 源次郎 笛 藤田 次郎 後見、地謡は省略しました。 <第2部> 座談会 「稚児の世界と能面」−児姿(ちごすがた)は幽玄の本風なり− パネリスト 松岡 心平(東京大学教授) 成田 美名子(漫画家) 石塚 しげみ(能面作家) 柴田 稔(能役者)
しかしながら、能は終わってました。(がっくり)
ということで、見たのは第2部、座談会のみ。
以下乱文です。
松岡心平氏は、稚児研究のエキスパートらしく、際どい発現を嬉しそうに・・・。聞いていてハラハラドキドキ。(笑)
その道の専門家(研究のね!)の話す事ですので、興味本位ないやらしさはないのですが、逆に直球表現をしがちなのが、研究者というものです。(苦笑)
日本の文化には、稚児の概念が根底にあるらしく、それは少女漫画で描かれる男性が中性的な体つきをしていることや、子供がヒーローの役割を果たす漫画が多いこと、更にはジャニ系男性アイドルの人気などにも見られる。外国では、ヒーローといえば大人のムキムキ男性(スーパーマンのような)だし、同じアジアでも韓国の俳優は肉体美を売り物にする。
また、弥勒菩薩や阿修羅像といった仏像も、男性でも女性でもない体つきをしていることが多く、日本人は未熟で中世的なものを好む傾向にある。能でも、装束をつけ、面をかけてしまえば、男性とも女性とも言えない姿となる。
というようなことを話していました。メモをとっていたわけではないので、自分で考えた(解釈した)ことも混ざっているかもしれません。
あと「昔の上流社会では、男色は当たり前。稚児は認められた存在。」とか。
また「ほけほけ」という表現。稚児であった世阿弥の魅力を表現したものだそうです。
今回の公演では、かなり幼い表情の面を使用したらしく、その意図について、柴田稔氏が話していました。
「演じた直後に、お客さんの前に姿をさらすのは非常に恥ずかしいのですが」と言いながらも。
通常『自然居士』は青年のイメージで演じられることが多いが、子供が大人を打ち負かす痛快なストーリーと捉えると、より一層面白いのではないか。また稚児文化の背景から、自然居士自身もそうであったのではないか。
というようなこと。
詳しくは柴田氏のHPへ→能楽師・柴田稔 Blog
可愛い「自然居士」の面も見られます。