第19回二人の会@国立能楽堂
天気は良かったけど、空気の冷たい一日でした。
2日連続での大曲。
(国立能楽堂自体も、2日連続で『卒都婆小町』だったらしい。大曲ブーム?)
能 『卒都婆小町』 シテ(小野小町) 香川 靖嗣 ワキ(高野山僧) 宝生 閑 ワキツレ(従僧) 宝生 欣哉 大鼓 安福 建雄 小鼓 大倉 源次郎 笛 一噌 仙幸 狂言 『鎌腹』 シテ(太郎) 山本 東次郎 アド(女房) 山本 則秀 アド(仲裁人) 山本 則俊 能 『実朝』 シテ(老人・源実朝の霊) 塩津 哲生 ワキ(旅僧) 森 常好 間(漁夫) 山本 則重 大鼓 柿原 崇志 小鼓 幸 清次郎 太鼓 金春 惣右衛門 笛 一噌 幸弘 附祝言 (地謡・後見は省略しました)
不覚にも、今日もあちこち撃沈・・・。(涙)
なので、感想と言っても、大した事書けません。
『卒都婆小町』
実はこのおシテさん初めてで、とーっても楽しみにしてました。
・・・・お、重い、重すぎる・・・・・。
雰囲気は素晴らしいのだけれど、声が小さくて聞こえない〜。(涙)
静かーに、静かーに、静か・・・に・・・・・・。(落ちてしまいました)
笛が柔らかく穏やかで、心地良かった。
『鎌腹』
女房にいじめられる腹いせに、死のうとするが、なかなか死ねない太郎。結末は色々あるらしいです。今回は、女房と仲直りするパターンでした。
あらすじだけ読むと、卑屈っぽかったり、深刻になってしまいそうな話だけれど、そこは狂言、コミカルに、上品に演じていました。
ちょっと情けない太郎、可愛いかも♪(夫にするには頼りないけどね、やっぱり)
『実朝』
源実朝をネタにした新作能で、喜多流では正式レパートリーになっているものだそうです。
ストーリーは、鎌倉の由比ヶ浜で、旅の僧(ワキ)の前に現れた老人(前シテ)が、源実朝が宋へ渡るための大船を作らせたものの果たせなかった話をして消え、夜更けて源実朝の霊(後シテ)が現れ、大海を夢見た舞を見せるというもの。
詞章がパンフレットに挟まれていました。
これがまたカッコイイの!
後場で「われくだけて、さけて散るかも」と繰り返されるフレーズ、海や空や、磯のとどろきなんかも読み込まれていて、スケールが大きい。
意図したのか、地謡が若くて(髪が黒い!)、勢いのある精悍な謡、喜多流らしくて、好きだなぁ。
後シテの舞も、カッコ良かった。
融っぽい、狩衣に指貫、黒鬘に冠をつけていたのですが、面はりりしい化け物系(?)。
ダイナミックで、切れ味のいい舞でした。
笛が面白かったです。
いつもみたいに突っ走れない不自由さが、かえってマトモに聞こえるというか・・・(笑)。
これで、大小が違う組み合わせだとまた違ったものになりそうで、それはそれで見てみたい気もします。
あと、太鼓。海にはこれがなきゃ!(←意味不明)
面白いものだっただけに、眠ってしまったのが、悔しい!
はぁぁ。