伝統芸能鑑賞入門

教育チャンネルの番組です。


今回は能楽入門の2回目。(前回見逃してしまったのです、残念。)
今年の講師は観世流シテ方の観世喜正氏。


まず思ったのは、番組の構成が、面白くなりました。(といっても、見ているのはここ2年ほどですけど)
これまでは、公演映像を見ながら、講師(演者または評論家)が解説したり、スタジオで部分的な実演(「カマエ」とか「泣く」とか)というパターンでした。


今回、「能の魅力」とサブタイトルがつき、「葵上」が取り上げられていたのですが、実際に喜正さんが一部演じて、その後、実際の公演での同じ部分を流す、という。
こうして見比べるのは、なかなか新鮮。


また、「葵上」のストーリーや、演出上の特徴(小袖を正先に置いて病床に伏せる葵上を表現するとか)、さらには演じる時の心持など、喜正氏のお話も魅力的です。
ワークショップや事前講習付の公演を積極的にされている方だけあって、さすが、しゃべり慣れていらっしゃる。(笑)
ツボを心得ているのでしょうね、レクチャーが上手いです。
そしてサービス満点
照明などを工夫して、番組のためだけに撮ったようなシーン(装束・面をつけて!)もありました。


そういえば、アナウンサーの方も仰ってましたが、「般若」て女性なんですよね。
私も能に親しむ前は「鬼」の面ということは知っていても、性別があるなんて思ってませんでした。
男の鬼は「ベシミ」なのですが・・・
角があるのは女だけ(爆)


ついでに。
今年の大河ドラマに出てくる能楽シーン、監修しているのは喜正氏だそうです。
(なので、舞っているのも)
シテは装束や面など、現代の舞台と変わりませんけど、ワキやお囃子方地謡は、月代のヅラ(笑)
変なところで楽しめます。