余韻

何でもそうですが、圧倒されると、人は動けない・・・はず。
なので、素晴らしい舞台、演奏の直後って、シンとしてしまうもの。
その圧縮された空気を破るきっかけ(演者が動くとか)があって、爆発するように拍手が沸き起こる、というのが理想だと思う。


今回の『獅子』はそれに近かった。


ただし、能の場合は、ただひたすらにそのまま静寂に浸っていたい曲もあるのです。
舞台から哀しみとか憂いが、ひたひたと押し寄せてきて、自分を包み込んでしまい、演者がいなくなっても、物語は完結してない、と思えてしまうのです。


逆に『石橋』みたいなのだと、演者が舞台にいる状態で、拍手したくなるけどね。