高校生活

進学校のくせに、やたら学校行事が盛り上がって、生徒会が治外法権なとこが(笑)、私の母校に似ています。
ただ、ウチは、3年生の文化祭(秋なのに!)がピークなので、もっとタチが悪い。
楽しかったけどね。


樹上のゆりかご (C・NOVELSファンタジア)

樹上のゆりかご (C・NOVELSファンタジア)


なりゆきで、生徒会活動に関わることになった主人公。「名前のない顔のないもの」が巣食う学園では、事件が続き・・・。
という、ミステリー仕立ての学園物。


色々な伏線に対して、「へ?」な解決。
「名前のない顔のないもの」て、つまりジェンダーって事だと理解したけど、どうかな?
キャラクターはそれぞれ面白いけれども、それが活かしきれていないし、主人公のもやもやの独り言が多い印象・・・結局ティーン向け青春小説ってとこなのかな?
(表紙からしてコミックぽいし。だからって、悪いわけではないけれど。)


同じ著者の『空色勾玉』をはじめとする「勾玉シリーズ」や『これは王国の鍵』はとても面白く読んだので、これも期待したのだけれど、今ひとつ。
これまではファンタジーだったのに対して、学園物だというギャップかな?
ちなみに、『これは王国の鍵』の主人公の後日談が、この物語になっているようです。
それもなぁ・・・結局あれは夢の世界で、現実にはファンタジーなんてどこにもないんだよ、と言われてしまったようで、あまり嬉しくない。
いや、ファンタジーから現実世界に移行している物語は他にもあるし、両方を上手く書いている作家もいる。
これは、現実世界があまりに陳腐に描かれているから、ガッカリ度が大きいのかな。


辛口の感想になってしまいました。