善知鳥

今夜の月は眩しい!
・・・て、変な表現ですね。
けど、確かにピッカピカに輝いています。
(月齢14.9なら、今日のほうが満月に近いのに、何故昨日が十五夜なんだろう?)


今日の『芸能花舞台』は、『善知鳥』(うとう)でした。


善知鳥は、かつて青森で、現在は北海道を中心に生息している、実在の鳥だそうです。(ごく最近では、青森にも戻ってきているとか)
くちばしの根元にこぶがあって(繁殖期になるとできるんだったかな?)、それをアイヌ語で“ウトウ”と言うことから名付けられた鳥なのだとか。
一つしか卵を産まないので、親子の情愛の深い鳥と言われています。
漢字は、当て字かなぁ?
読めたあなたは、能フリーク認定。(笑)


ちなみに、青森では『善知鳥』は“ご当地ソング”なのだとか。
ゲストは漫画家の成田美名子さん(『花よりも花の如く』の作者)だったのですが、青森&能つながりなんですね。


能『善知鳥』では、その習性を利用して雛鳥を捕まえていた猟師が地獄に落ち、家族の前に亡霊となって現れ「助けてくれ〜〜〜」というお話。
何とも報われない、陰鬱な能です。(by 成田さん)
ちなみに、その習性ってば、親が「ウトウ」と鳴くと、子が「ヤスカタ」と応えるらしいのですが・・・実際の鳴声はどうなんでしょうね?


『善知鳥』仕舞は見たことあるのですが、能ではないんです。
見たいと思っているのですが・・・。
仕舞では、鳥を捕まえるところから、地獄で責め苦にあう様子まで、不気味に怖かったのを覚えています。


能のVTRは一部抜粋だったのが、残念。
前場の、老人が袖を引きちぎって猟師の家族に渡すところと、後場の苦しんでいるシーン。
(ちなみに、シテ観世榮夫、ツレ柴田稔、大鼓亀井忠雄、小鼓大倉源次郎でした。他は見えなかったです。)


もっとも、この番組のメインとしては地唄舞だったらしく、そちらはしっかり全編放送していました・・・が、あまりちゃんと見ていませんでした。(苦笑)