学会

ラボでは、皆ラフな格好です。
年齢に関係なくジーンズ率高く、夏なんかは短パン&ビーサンも出没。
ちなみにまだ半そでの人もいたりする。
寒々しいのでやめてほしいのだが・・・。)


それなのに皆がスーツを着てくる日がある。
それは・・・
学会
縁の無い人には、全く未知の世界でしょう。
ドラマや小説でも、学会そのもののシーンはあまり無いし。


ということで学会とは何ぞや?について書いてみようと思います。
(注:ここでは理系の学会についてです。文系ってどうなんだろ?)


規模の大小でかなり違うとは思いますが、コンテンツとしては以下のようなものがあります。


シンポジウム
その筋での有名人が、概論や自身の研究のある程度まとまった話をするもの。
お客さん的に演者を招いている場合が多い。
持ち時間は決まっているものの、あまりせっつかれない。(だらだら30分位オーバーする事もあったり。)
今ではほとんどパワーポイントを使用します。
まれにスライドやOHPなんてのもあったりしますが。


口頭発表
いわゆる一般の研究者の発表はこれです。
原則として未発表の、新しい知見を発表します。
大体7分くらい発表で、3分質疑応答とか。
予定時間の1分前と予定時間にベルを鳴らし、オーバー1分毎にもまた鳴らしたりします。
ベルが鳴るのは1分前だ、と分かってるのに、慌ててしまいます。
何度も鳴るベルをものともせずマイペースで話し続けるツワモノも・・・。
やはりパワーポイント等を使用。


ポスター
これも一般研究者の発表形態の一つ。
一定の大きさ(畳1枚分くらい?)の場所与えられるので、その中にデータや考察などを書いたものを貼り出すんです。(さながら壁新聞迷路
大抵、朝から終わりまで貼りっぱなしで、自由に見ることが出来るようになってます。
決められた時間に発表者は自分のポスターの前に立って、見に来た人の質問に答えたり、学会によっては、ちゃんと発表の時間があったりします。
原稿をプリントアウトして貼るだけだったり、台紙に貼ったり、自由です。
最近の流行はA0の紙に直接プリントアウトしたものかなぁ?(ただし印刷機が高いので、これを見るとリッチな研究所&大学だと思ってしまう。)


ランチョンセミナー
ズバリ、昼食とりながら、演者の話を聞く・・・という。(ディナーショー風?)
企業が主催する事が多く、お弁当は用意してくれます。
(大きな学会だといくつも開催されるので、研究内容よりもどこのがおいしそうかで決めてしまったりも。)
でも、食べながらって、落ち着きません。
モーニングセミナー、イブニングセミナーなんてのがある場合も。


企業展示
そのまんま、試薬や機器のメーカーなどによる製品紹介の場です。
ボールペンやメモ帳、中にはバッグが置いてあったり、アンケートに答えてトレーナーもらったり(企業名入りですが)・・・各種物資補給の場と化しています。
コーヒーやジュースを提供しているところも。(もちろんタダ)
もちろん、パンフレットやデモ機、サンプルもあります。


あと、学会運営のための総会やら会計報告やらあるようです・・・。


会場は大学であったり、ホテルだったり、幕張メッセのような大ホールだったりします。
大都市であれば宿や交通の手配が楽ですが、地方へ行くのも魅力です。(旅行気分で。)
参加費は、基礎研究の学会であれば学生料金なんてのもありますが、臨床系の学会だと、一般料金のみでしかも高い(涙)!
時期的には、秋がシーズンです。
やっぱり学問の秋だから?


で、学会の魅力ですが。
やはりその研究をしている人ばかりが集まり、情報交換ができる、という点ですね。
1日中研究の事を考えていられて、ボスを独占してとことんディスカッションできるというところとか。
どうしてもラボなどだと、実験の合間を縫っての話になってしまったり、電話やらお客さんやらに邪魔されたり、集中できないので。


夜、飲みながら研究の話が出来るのって、幸せだな〜なんて思ったときもありました。
(遠い目・・・)
おっさん並にビジネスホテルを使いこなす事が出来るようになったのも学会のおかげ?(涙)


まあ、ラボという狭い世界の住人である研究者の社交場=学会、ということですね。