ふたご

先週のふたご座流星群、見逃しちゃった〜。
残念。


ふたごつながりで・・・ちょっと強引(笑)


プラネタリウムのふたご (講談社文庫)

プラネタリウムのふたご (講談社文庫)


ある山奥の村(にしては大きい工場なんかもあるが)の、プラネタリウムに捨てられていた双子の赤ちゃん。
成長し、一人はプラネタリウムに残り、一人はサーカスへ。


長編です。
この人の物語る世界は好きだけれど、その言葉とはあまり相性が良くないみたいで、少し読み辛かった。
(もっとも、きれいきれいなだけの美文がファンタジー必要か、というハナシだが。)
双子の二人は、それぞれ全く違うところで生きるようになってしまうのだけれども、カタル(語る、騙る)という点では、同じ事をしている。


世界のどこかにある、落とし穴。
それに魅入られないように。
目をそらして。
自分も、周囲も、上手く騙して。


そういう、暗さと不安が基底にある。
『ぶらんこ乗り』もそうだったが。


読者を巻き込む世界観のオリジナリティー(というか、突拍子のなさ)は、宮沢賢治に似てるかも。(←ホメ過ぎ)
童話っぽく見せておいて、正しく理解するにはハードな内容である点も。


ケンジほどのリズム感はないなぁ、残念ながら。