めんどくさい人

最近は乱読。
図書館を利用してるから、気軽に、適当に、軽〜く、読めるものばかり借りてしまってます。


きもの (新潮文庫)

きもの (新潮文庫)

少女の成長を、着物にまつわる出来事ともに書いてあって、上手いな、と思う。
着物が、今みたいに特別なものではなく、日常着であった時代の、ごく普通の人の、着物に対する感想や、意見は、ある意味新鮮。
着物の格とか、衣替えのこととか、着付けの本なんかで細かく書いてあったりするけれども、かつては、当たり前に自然に出来ていたことなんだなとも思ったり。
勉強になりました。
最後1ページの、主人公の少女が嫁いで、初めての夜の、その、リアリティーが、文学っぽかった。


そろそろくる

そろそろくる

微妙な年齢の、つまり、30代、未婚、いわゆる負け犬・・・てほどのプライドもないような女性が主人公。仕事に行き詰まったり、精神的に不安定になるのが、PMS月経前症候群)だと気付き、そういうリズムをうまく乗り切ろうとしつつも、色々あるのよね〜、女って、という話。
女性なら、身に覚えのある話だと思う。(個人差はあるけど。)
お菓子の一気食いだとか。
2択の、やたらネガティブ思想に走るとか。
以前、同じ著者の『漢方小説』というのを読み、あれにも笑えたけれども、これも楽しくかつ、共感とちょっとした勉強になります。(啓蒙パンフレットのショートストーリーぽい)


兎の秘密―昔むかしミステリー

兎の秘密―昔むかしミステリー

昔話(桃太郎とか、舌切り雀とか)に隠された意味を、現実の(といっても、小説内の、ですが)事件に絡めて考察する、というスタイル。
酒飲み話のような、ちょっとエッチなネタが多いです。
こういう、どうでもいい昔話なんかを、真剣に解釈するのって・・・客観的には“めんどくさい人”だろうなぁ。
けど、私はその“めんどくさい人”の方です、きっと。気を付けようっと(笑)