とめる

きちんと完結させる。


すると、美しく見える。


「立つ鳥跡を濁さず」なんてのも、きっとそういう事。
そんな大層なことでなくても。


例えば、文字。
トメ、ハネ、といった処理をいい加減にするから、雑に見えてしまう。
それは、下手とかきたないとか言うのとは別だよね。
書きなぐって、いい加減に残された記号に成り果てる。


例えば、扉。
最後までノブを握っていれば、閉まりきらないこともなく、不快なほど大きな音もたてないはず。
できない時は、焦っていたり、慌てていたり、苛ついていたり。
そういうのが、自分にも周囲にも分かってしまう。


物を机の上に置く時も。
あいさつするときも。


一つ一つを、完結させていけばいい。
きちんと、トメてから、次の行動に移ればいい。


それが出来ているから、能楽師の動きは美しいのかなぁ、なんて思ったのです。